ボクシングのトリプル世界戦で、WBA世界バンタム級王者井上尚弥(25=大橋)が階級最強を決めるトーナメント、ワールド・ボクシング・スーパーシリーズ(WBSS)1回戦で元WBAスーパー王者で同級4位のフアンカルロス・パヤノ(34=ドミニカ共和国)を1回KOで下した。

V4を狙うWBC世界ライトフライ級王者拳四朗(26=BMB)が同級5位ミラン・メリンド(30=フィリピン)を7回2分47秒、TKOで下し4度目の防衛に成功。

WBA世界スーパーライト級王者キリル・レリク(28=ベラルーシ)は同級1位エドゥアルド・トロヤノフスキー(38=ロシア)を判定で下し初防衛に成功した。


WBA世界バンタム級タイトルマッチ(WBSS1回戦)


王者井上尚弥(25=大橋)1回KO同級4位フアンカルロス・パヤノ(34=ドミニカ共和国)

【1回】 互いに距離を探るように様子見。開始59秒、井上が最初の攻撃でワンツーを放つ。左ジャブ、右ストレートがともに顔面を打ち抜くと、体をくの字に曲げて崩れるように倒れたパヤノは立ち上がれず。1分10秒KO勝利で防衛に成功し準決勝進出

◆井上尚弥のコメント

「最高ですね。(KOの場面は)手応えもすごく拳から伝わってきて、相手の倒れ方もかなり効いているなと。この一撃で終わったと思いました。WBSS初戦を最高の形でスタートがきれたと思う。海外でも日本でのパフォーマンスを出すことができれば、スーパースターに近づいていけると思います」

パヤノを下し、ベルトを巻いて勝ち名乗りを受ける井上(撮影・滝沢徹郎)
パヤノを下し、ベルトを巻いて勝ち名乗りを受ける井上(撮影・滝沢徹郎)
1回KO勝ちでパヤノを倒した井上は息子の明波くんを抱きながら笑顔を見せる(撮影・鈴木みどり)
1回KO勝ちでパヤノを倒した井上は息子の明波くんを抱きながら笑顔を見せる(撮影・鈴木みどり)
1回KO勝ちでパヤノを倒し、息子の明波くんを抱きながら笑顔を見せる井上(撮影・鈴木みどり)
1回KO勝ちでパヤノを倒し、息子の明波くんを抱きながら笑顔を見せる井上(撮影・鈴木みどり)
1回KOで初防衛に成功し、ベルトを掲げる井上尚弥(共同)
1回KOで初防衛に成功し、ベルトを掲げる井上尚弥(共同)
1回KO勝ちした井上は、騒然とするファンに高々とベルトを掲げる(撮影・浅見桂子)
1回KO勝ちした井上は、騒然とするファンに高々とベルトを掲げる(撮影・浅見桂子)
WBAバンタム級世界戦 1回、フアンカルロス・パヤノ(右)を攻める井上尚弥(共同)
WBAバンタム級世界戦 1回、フアンカルロス・パヤノ(右)を攻める井上尚弥(共同)
1回、パヤノ(左)にパンチを決める井上(撮影・滝沢徹郎)
1回、パヤノ(左)にパンチを決める井上(撮影・滝沢徹郎)
1回、パヤノ(左)にパンチを決める井上(撮影・滝沢徹郎)
1回、パヤノ(左)にパンチを決める井上(撮影・滝沢徹郎)
1回、パヤノ(左)をダウンさせた井上(右)(撮影・滝沢徹郎)
1回、パヤノ(左)をダウンさせた井上(右)(撮影・滝沢徹郎)
WBAバンタム級世界戦の1回、フアンカルロス・パヤノ(下)を倒した井上尚弥。KO勝ちで初防衛に成功した(共同)
WBAバンタム級世界戦の1回、フアンカルロス・パヤノ(下)を倒した井上尚弥。KO勝ちで初防衛に成功した(共同)
WBAバンタム級世界戦で、フアンカルロス・パヤノ(左奥)に勝利しガッツポーズする井上尚弥。1回1分10秒でKOし初防衛に成功した(共同)
WBAバンタム級世界戦で、フアンカルロス・パヤノ(左奥)に勝利しガッツポーズする井上尚弥。1回1分10秒でKOし初防衛に成功した(共同)
井上(左後方)1回KOでパヤノを倒し、ガッツポーズする(撮影・鈴木みどり)
井上(左後方)1回KOでパヤノを倒し、ガッツポーズする(撮影・鈴木みどり)
1回KO勝ちでパヤノを倒した井上はファンの声援に応える(撮影・鈴木みどり)
1回KO勝ちでパヤノを倒した井上はファンの声援に応える(撮影・鈴木みどり)
1回KO勝ちした井上はガッツポーズする(撮影・浅見桂子)
1回KO勝ちした井上はガッツポーズする(撮影・浅見桂子)

WBC世界ライトフライ級タイトルマッチ


王者拳四朗(26=BMB)7回TKO同級5位ミラン・メリンド(30=フィリピン)

【1回】 拳四朗が左ジャブで距離を測りながら動く。メリンドが何度か懐に入ろうとするが、拳四朗が慌てずさばく

【2回】 20秒過ぎにメリンドが遠い距離から踏み込んで大きな右フックを浴びせる。

【3回】 シャブで距離を保つ拳四朗。なかなかパンチがヒットしないメリンドが距離を縮めにかかるが、拳四朗がしっかり距離を保つ

【4回】 メリンドがさらに距離を縮めようとするが、拳四朗が懐に入らせない。2分20秒過ぎに拳四朗が放ったワンツーがメリンドを捉える。終了間際に拳四朗がメリンドの顔面にパンチを集める。4回終了時のジャッジは39-37で3者とも拳四朗リード

【5回】 距離を保ちながら、拳四朗が手数を増やし始める。2分30秒過ぎ、右ストレートがメリンドのボディーを捉える

【6回】 50秒過ぎに拳四朗の右アッパーがメリンドの顔面にヒット。ひるんだメリンドに拳四朗が連打で畳みかける。右カウンターから再び右アッパー、右フックがメリンドの顔面にヒット。前にようとするメリンドの動きも左ボディーで1発で止める。メリンドが左目の上から出血

【7回】 手数の落ちたメリンドに対し、拳四朗が優位に試合を運ぶ。1分30秒過ぎにワンツーからの右ストレートがボディーにヒット。メリンドの足が止まったところを連打で畳みかける。2分47秒、メリンドの左目上の出血が激しくなり、レフェリーが試合がストップ。続行不可能でドクターストップとなり、拳四朗がTKOで4度目の防衛に成功

◆拳四朗のコメント

「自分のボクシングを貫いた。距離感も良かったと思います。(相手は)タフでプレッシャーも感じたが、自分のジャブを信じた。これからもどんどん防衛を重ねて具志堅さんの記録を抜くくらい大物になりたい」

防衛に成功し父、寺地BMBボクシングジム会長(右)と記念撮影する拳四朗(撮影・滝沢徹郎)
防衛に成功し父、寺地BMBボクシングジム会長(右)と記念撮影する拳四朗(撮影・滝沢徹郎)
7回、メリンド(後方)にTKO勝利しガッツポーズする拳四朗(撮影・浅見桂子)
7回、メリンド(後方)にTKO勝利しガッツポーズする拳四朗(撮影・浅見桂子)
7回、流血するメリンド(右)(撮影・滝沢徹郎)
7回、流血するメリンド(右)(撮影・滝沢徹郎)
7回、メリンド(右)を流血させた拳四朗(撮影・滝沢徹郎)
7回、メリンド(右)を流血させた拳四朗(撮影・滝沢徹郎)
6回、メリンド(左)にパンチを決める拳四朗(撮影・滝沢徹郎)
6回、メリンド(左)にパンチを決める拳四朗(撮影・滝沢徹郎)
1回、メリンド(右)にジャブを放つ拳四朗(撮影・滝沢徹郎)
1回、メリンド(右)にジャブを放つ拳四朗(撮影・滝沢徹郎)

WBA世界スーパーライト級タイトルマッチ(WBSS1回戦)


王者キリル・レリク(28=ベラルーシ)判 定同級1位エドゥアルド・トロヤノフスキー(38=ロシア)

12回、ドロヤノフスキー(右)を判定の末に破り、ガッツポーズするレリク(撮影・浅見桂子)
12回、ドロヤノフスキー(右)を判定の末に破り、ガッツポーズするレリク(撮影・浅見桂子)
12回、ドロヤノフスキー(左)と激しく打ち合うレリク(撮影・浅見桂子)
12回、ドロヤノフスキー(左)と激しく打ち合うレリク(撮影・浅見桂子)