王者ゾラニ・テテ(30=南アフリカ)が判定勝ちで準決勝進出を決めた。挑戦者となる同級6位ミーシャ・アロイヤン(30=ロシア)とのWBSS1回戦。1回にダウンを奪った後、自らの長身を生かし、長い距離からリズムよく強烈なパンチを放った。五輪メダリストでアマ経験豊富な相手の技術的な動きを見極めながら的確なパンチをヒットさせた。

終盤の10回にテテ、11回にはアロイアンにもホールディングの減点1があった。ジャッジ3人の採点はテテが3-0(114-111、114-111、114-110)で支持された。

3度目の防衛に成功したテテは「良いファイトだった。私と12回まで戦ったアロイヤンはベストの選手の1人だと証明した。頭のいい選手。彼が来年以降、世界王者になると信じている」と敬意を表した。準決勝は11月3日に予定されているWBAスーパー同級王者ライアン・バーネット(英国)-元5階級制覇王者ニノト・ドネア(フィリピン)の勝者となる。テテは「いつもバーネットと試合したいと思っている。彼がドネアを倒すだろうと信じているよ」と口にした。

なお別ブロックではWBA世界バンタム級王者井上尚弥(25=大橋)が準決勝進出を決め、20日に予定されるIBF世界同級王者エマヌエル・ロドリゲス(プエルトリコ)-同級1位ジェイソン・マロニー(オーストラリア)の勝者と対戦することになっている。