年末に予定される初防衛戦に備え、ボクシングWBO世界スーパーフェザー級王者伊藤雅雪(27=伴流)が15日、静岡・清水区での肉体強化合宿を打ち上げた。

約5年前からフィジカル面の指導を受けている吉田達矢トレーナーのもと、13日から合宿開始。午前中は三保海岸でのロードワークや日本平の坂道を利用したダッシュ系のメニューで下半身を強化。午後には同区にある同トレーナー経営のフィジカルトレーニング施設に移動し、低圧低酸素ルームに入って自転車トレなどに取り組み、高圧高酸素ルームで疲労回復しながら調整してきた。

元プロボクサーで練習パートナーの久保宗義氏らと練習チームを組み、3日間の強化合宿に取り組んできた伊藤は「1人ではなく、チームで動いて楽しみながら練習するのもいいんですよ。今回の合宿は結構、疲れましたが、世界挑戦前もここで練習して結果が良かった。同じ流れでできて良かった」と口にした。

7月は米キシミーで開催された同王座決定戦で世界ベルトを手にしたため、初防衛戦は指名試合になることが既定路線。年末の初防衛戦は国内開催が濃厚となっており「次戦が大事になる。アピールして新年を迎えたいですね」と声を弾ませた。世界王座奪取後、ナイキ社からの物品提供も始まり「うれしいですね」と素直に喜ぶ伊藤は、今月下旬からスパーリングを開始する予定。来月10日には渡米し、約1カ月間のロサンゼルス合宿でスパーリングを本格化させる見通しだ。