新日本プロレスで活躍したレジェンド、藤波辰爾(64)が70年代後半に抗争を展開したエル・カネック(66=メキシコ)と30年ぶりに対戦した。

メインの6人タッグで越中詩郎、丸藤正道とタッグを組んだ藤波は、カネック、藤原喜明、KAZMA SAKAMOTO組と対戦。試合開始から先発で藤波とカネックが組み合うと、会場から大歓声が起こった。ヘッドロックで攻め立てる藤波に、カネックはショルダーアタックで藤波をなぎ倒す。コブラツイストやジャーマン・スープレックスなど得意技を披露し会場を沸かせた。

最後は藤波がKAZMAを逆さ押さえ込みに決めて勝利。カネックと30年ぶりに戦った藤波は「30年ぶりに組んだら、前の感触がよみがえり、お互いに鳥肌が立った。すきあれば、飛んでやろうとか考えていました」と話した。カネックも「藤波さんは、素晴らしいレスラーで特別なライバル。再会できてうれしい」と喜んでいた。

藤波とカネックは藤波が77年にメキシコに遠征したときから抗争を展開。78年3月には、蔵前国技館で藤波のWWFジュニアヘビー級王座に挑戦する予定のカネックが、試合当日に帰国する「敵前逃亡事件」も起こった。