WBC世界スーパーバンタム級2位の亀田和毅(27=協栄)が13年12月以来、約5年ぶりの国内世界戦で、同級1位のアビゲイル・メディナ(30=スペイン)に3-0で判定勝ちし、13年8月に獲得したWBOバンタム級王座に続く、2階級制覇を達成した。

和毅は開始早々、シャープな左ジャブでペースを握ると、2、3回と強烈な左ボディーを決め主導権を握った。6回以降、メディナの左右フック攻撃に苦しめられたが逃げ切った。

和毅は「相手も1位。パンチ力もあって勇敢に前に来てすごくいい選手。後半戦、負けてると相手が出てきて、きついときにオヤジの声、兄ちゃんの声、家族の声で乗り越えることが出来た」と家族の声援が勝利の原動力だったと強調した。

15年4月24日にWBOバンタム級王座を返上し、WBA同級王座に挑戦も失敗してから3年半、1296日の空白を経て、やっと世界チャンピオンベルトを取り戻し、安堵(あんど)の笑みを浮かべた。「世界戦のチャンスが来ない中、日本で、皆さんの応援が支えになって勝つことが出来ました。ありがとうございます。長かったですけど…最後、ベルトを巻けてうれしい。内容が良くなかったのは次の課題。チャンピオンに慣れたのが満足」とかみしめるように言った。

そして「3兄弟、複数階級制覇を出来たのはオヤジのおかげ…ありがとう」と父史郎氏に涙声で感謝した。