王者中谷正義(29=井岡)が同級3位の挑戦者ハリケーン風太(31=カシミ)を4回1分43秒、TKOで下し、11度目の防衛に成功した。戦績は18戦全勝(12KO)となった。

身長182センチの自分より17センチ低く、バッティング覚悟で頭から飛び込んでくる挑戦者のラフなスタイルにつき合わず、基本に忠実なワンツーで両目尻をカットさせ、着実にダメージを与えた。

中谷は「予想通りでしたが、思っていたよりしんどさもあった」と、初回から全開でラッシュしてきた相手を振り返った。「でも、外国人も最初から飛ばしてくるのが多い。今日はパンチをもらわなかったけど、世界トップクラスなら見栄えの悪いのをもらったりする。その意味でいい経験やし、収穫です」。

18戦全勝と無敗街道を突き進む中谷は現在、ライト級の世界ランクでIBF5位、WBC8位、WBO12位につける。いつ世界に挑戦してもおかしくない。井岡一法会長も「チャンス(世界挑戦)の話は来ている。後はタイミングの問題」と後押しする。

中谷は「内山さんが世界王者になったん、僕ぐらいの年でしょ? だから、全然焦りはない。ただ負けたら引退。それは決めてます」。元WBAスーパーフェザー級王者で11連続防衛に成功した内山高志は30歳で世界王座についた。中谷は来年3月8日で30歳。「僕が頑張りだしたんは、ここ4年ほど。今やっと世界のスタートに立った感じです」。19年こそ“その時”が到来しそうだ。