新日本プロレスの来年1月4日東京ドーム大会でIWGPインターコンチネンタル王座の2度目の防衛戦を行うクリス・ジェリコ(48)が緊急来日し、対戦相手の内藤哲也(36)とともに15日、都内で会見を行った。今年1月のジェリコの急襲をきっかけにいがみ合ってきた2人は会見で大乱闘。夜の後楽園大会でもジェリコがいきなり乱入し、内藤をパイプイスで殴打した。

“百戦錬磨のスーパースター”ジェリコと“制御不能のカリスマ”内藤。来年1月4日の決戦前に2人が早くも火花を散らした。

会見は両者譲らぬ舌戦となった。米WWEのレジェンドであり、ハード・ロックバンド「Fozzy」のボーカルとしても活躍するジェリコ。インスタグラムフォロワーは300万人を誇り、10月には豪華客船でのロックとプロレスの融合イベントも成功させた。そんな相手に対し、内藤はわざとらしく“スーパースター”を連発。「なぜか世界のスーパースター、ジェリコさんがこの場所にいる。もしかして、やっぱり暇なのかなぁ」と挑発した。さらに「もうピークを過ぎたという印象がある。そんな選手に俺は大阪城ホールで負けた。人生最大の汚点」と話すと、ジェリコのイライラはピークに達した。

内藤が水を噴きかけたのをきっかけにジェリコが襲いかかり、机やイスを倒す大乱闘に発展。若手選手がジェリコを抑えてその場はおさまり、内藤は「トランキーロ。あっせんなよ!」と不敵に笑って退場。残されたジェリコは鼻息荒く、「(1月4日は)内藤のキャリアが終わった日として歴史に残る。東京ドームはあいつの葬式だ」とまくしたてた。

これだけでは終わらなかった。夜の後楽園ホールでの試合に、ジェリコがいきなり乱入。6人タッグ戦を制しリングに立つ内藤をパイプイスで背後から急襲。何度も殴打した後、コードブレイカーを決めて仕留めた。ジェリコは「クリス・ジェリコと2度も戦いたいというようなやつはああいう目に遭うんだ」。襲われてぐったりした内藤は無言で控室に消えた。この日、さらに怒りを燃やした2人。1・4は、予測不能の激しい展開となりそうだ。【高場泉穂】

<18年の内藤とジェリコの因縁>

1月5日 後楽園大会のメインを飾った内藤を、前日4日の東京ドーム大会でケニー・オメガに敗戦したジェリコが背後から急襲。「内藤よ、オマエの背後に気をつけろ。いつオレがいるか分からないぜ」と宣戦布告。

5月4日 福岡大会の10人タッグ戦で勝利し、花道を引き揚げる内藤に、ジェリコが観客席から覆面で現れ急襲。リング上で内藤の頭部をゴングで殴り、血まみれにした。

6月9日 大阪城ホールでIWGPインターコンチネンタル王者内藤にジェリコが挑戦。ジェリコが急所攻撃からコードブレイカーを決め、タイトル奪取。