「明日の女帝」と呼ばれるアスカ(37)が日本人で初めてスマックダウン女子王座を獲得した。WWE女子王座としては前身WWF時代の94年11月、ブル中野が獲得して以来、約24年ぶり2人目の快挙だった。

試合後、アスカは自らのツイッターで「いつも支えてくれてありがとう。最後のパーティーは大成功でした。今、王者は誰?…それは私、アスカです」と英語でつづって喜びを表現した。

「最後のパーティー」となるメインイベントで開かれた女子初の3WAY形式となる同王座TLC(テーブル、はしご、いす使用可)戦に出場。現王者ベッキー・リンチ、前王者シャーロット・フレアーと三つどもえで、テーブル、ラダー、チェアを使用して頭上に吊り下げられたベルトを奪い合った。アスカは序盤からドロップキック、ヒップアタックで先制し、リンチをはしごにたたきつけた。さらにパワーボムでフレアーをテーブル葬し、試合を優勢に進めた。

しかし、リンチのいす攻撃で反撃を受け、フレアーとともに解説席に寝かせると、はしごの上からダイビングエルボーを繰り出され、大ダメージを負った。そのフレアーには竹刀を持ち出され、アスカはリンチとともにめった打ちにされた。さらにスピアーを浴びて防護壁ごと飛ばされた。またベッキーもコーナートップから場外へのトペ・コンヒーロを食らい、テーブルが真っ二つに割れた。

意地がぶつかり合う白熱の攻防を繰り広げる3選手だったが、リンチとフレアーの乗ったはしごが、突然、姿をみせたロウ女子王者のロンダ・ラウジーによって倒され、場外に落下。1人生き残ったアスカがはしごを駆け上がって、吊り下げられたベルト奪取した。

悲願の女子スマックダウン王座を獲得したアスカは華名のリングネームで日本女子マットで活躍。15年にWWEと契約し、16年にはWWE傘下となるNXT女子王座を獲得した。17年9月にはWWE2大ブランドの1つ、ロウに昇格。今年1月、30選手出場の生き残り戦となる女子ロイヤルランブルでも優勝し、女子王座挑戦権を獲得した。4月に開かれたWWE最大の祭典レッスルマニア34大会では、当時のスマックダウン女子王者シャーロット・フレアーに挑戦して敗退するまで、WWEでは267連勝をマークしていた。