ボクシングWBO世界ミニマム級2位谷口将隆(24=ワタナベ)の世界初挑戦が、17日に都内のジムで発表された。

2月26日に東京・後楽園ホールで、同級王者ビック・サルダール(28=フィリピン)のV1戦に挑む。大みそかに2階級制覇した京口紘人(25)とは16年同期入門。追いつけ追い越せで悲願を期す。

谷口は神戸一高からプロを目指し、龍谷大では主将だった。大商大の京口とは2勝4敗。最後の対戦時に井上トレーナーが京口を勧誘に来ていた。「技術は谷口の方が上」と「同時捕獲されて」プロ入りした。

17年の日本、東洋太平洋の王座決定戦はいずれも惜敗し、昨年4月には左手甲を脱臼して手術も受けた。復帰戦でWBOアジア太平洋王座を獲得してチャンスをつかんだ。「世界王者になってからがスタート。後半仕留めたい」とKO奪取を宣言。12月にはフィリピン合宿で対策を仕上げに行く。

元旦も寮のある五反田から浅草寺まで、行きだけ14キロのロードワークで初詣に行った。引いたおみくじは「吉」で「野望がかなう」とあった。ジム初の世界王者内山が田口と3人を「グチトリオ」と呼んで期待した1人。テレビ解説席に座る大先輩の目の前で、その期待にも応える時が来た。