UFCフライ級王者ヘンリー・セフード(31=米国)が32秒殺で「王者対決」を制し、初防衛に成功した。メインイベントの同級級タイトルマッチ5分5回で、現バンタム級王者T・Jディラショー(32=米国)の挑戦を受け、開始早々に相手頭部に強烈なキックと追撃パンチでダウンを奪取。そのまま一気にフィニッシュし、1回32秒、TKO勝ちを飾った。

1階級上のバンタム級で最強ファイターと呼ばれていたディラショーを秒殺した元レスリング五輪金メダリストは、新デザインとなったUFCベルトを気合の入った表情で巻いた。「史上最強の1人を倒した。現実離れしている。この試合はフライ級の将来を左右する重要なものだった。階級のみんなを代表して戦ったよ。TJ、次はバンタム級で戦おうぜ。階級を落としてまで試合をしてくれたTJに感謝したい」と強調。今度は挑戦者としてバンタム級王者ディラショーに挑戦するプランを提示した。

昨年から最軽量級となるフライ級の消滅がうわさされている。同級の実力者たちが次々と他団体に移籍している現実もある。セフードは「フライ級の名誉をかけて戦った試合だった! この階級をつぶすなんて考えないでくれよな! デイナ(・ホワイト社長)、しっかり話し合おうぜ!」とも口にした。

UFCは19年から米国内の放送局がFOXからESPNに変更。ESPNの中継となってから初イベントとなった。