ボクシングのWBC世界ライトフライ級王者拳四朗(27=BMB)が9日、6度目の防衛戦(12日、エディオンアリーナ大阪)を前に大阪市内で予備検診を行った。同席した挑戦者の同級1位ジョナサン・タコニン(32=フィリピン)と比べ、身長は8センチ高いものの、逆にリーチは3・5センチ短いことが判明した。

約15万円の高級ジージャンを羽織り、リラックスして臨んだ拳四朗は、検診結果を見て「背が1センチほど伸びた。成長期ですかね」と笑顔を浮かべた。リーチ差については「僕、数字は気にしませんから。それにフィリピンの選手は(身長と比べてリーチが長いことが)よくありますから」と言い、気にする気配は一切なかった。

タコニンとは、昨年5月の3度目の防衛戦前のフィリピン合宿で計8ラウンドのスパーリングを行った。対戦相手ロペスがサウスポーだったための左対策。「はっきり覚えてないけど、打ち合うのは良くない。距離をとってやれば」と肌で印象を把握している。

父の寺地永会長(55)も「数字はそうでも、距離(の利)はこっちにあります」と自信満々。陣営は、最大の武器といえる左ジャブを生かす“拳四朗スタイル”が、そのまま勝利の方程式になると確信していた。