正規王者となる6階級制覇王者マニー・パッキャオ(40=フィリピン)が王座統一、2度目の防衛に成功した。10歳年下となるスーパー王者キース・サーマン(30=米国)と拳を交え、2-1(115-112X2、113-114)の判定勝ちで王者対決を制した。リング上でインタビューを受けたパッキャオは「楽しめました。そして相手も良いファイター、強かった。試合を盛り上げたくてトラッシュトークもした。彼も私もベストを尽くした結果だ。本当にファンのみなさん愛しています。見に来てくれてありがとう。良いファイトがみせられた」と安堵(あんど)の笑みをうかべた。さらに「彼は彼のベストを尽くした。しぶとい相手だった。次の試合は来年かな。フィリピンで(議員の)仕事もあるので」と付け加えた。

初回に左ボディーからの右フックでダウンを奪取。一進一退の攻防から10回には強烈な左ボディーをわき腹に打ち込み、ダウン寸前まで追い込んだ。11回には右ストレートを浴びる場面もあったものの、最終12回を戦い抜き、2-1の判定勝利となった。これでパッキャオは62勝(39KO)7敗2分け、9度目の防衛に失敗し、プロ初黒星となったサーマンは29勝(22KO)1敗1無効試合となった

不惑の40歳となったパッキャオには、次々と対戦相手が浮上している。元WBA・IBF世界スーパーライト級王者アミール・カーン(英国)から11月8日、サウジアラビア・リヤドでパッキャオ戦が合意となったと発信された。パッキャオ陣営は「寝耳に水」として否定。また3月には3度目の防衛に成功したIBF王者エロール・スペンスJr(米国)から2団体統一戦を呼びかけられた。現在は格闘技路線を進む50勝無敗の5階級制覇王者フロイド・メイウェザー(米国)との2度目の対戦を期待する声も少なくない。メイウェザー自らも試合視察するなど、パッキャオ人気は続いている。