高校5冠のWBOアジア太平洋ミニマム級3位重岡銀次朗(19=ワタナベ)が、日本男子最速タイの4戦目で王座奪取した。

同級4位クライデ・アザルコン(24=フィリピン)との王座決定戦で、左ボディー一発で1回1分12秒KO勝ち。日本王座の平仲明信、辰吉丈一郎、井上尚弥、東洋太平洋王座の田中恒成ら世界王者に並ぶ、プロデビュー4戦目の奪取となった。

アマでは優勝すると表彰状とメダルやトロフィーが授与される。新王者は「ずっとベルトにあこがれていた。重くて格好いい」と満面の笑みを浮かべた。

前日は「4、5回にKOしたい」と話していた。「1回で倒せるとは思わなかった。一番練習した左ボディーで仕留められたのがうれしい」。右ジャブで様子見も、右ボディーでまずはロープを背負わせた。右を数発返され「スピードもパンチもあった。もらったら危ないと、あれで集中させられた」と振り返った。

これでWBOの世界ランク入りは確実になった。渡辺会長は「あと1年ぐらいは経験を積ませたい。防衛戦や日本や東洋太平洋王座とかも狙わせたい。世界はチャンスがあれば」と話すにとどめた。

重岡は初のベルト奪取でさらに自信を深めた。「身近に世界王者の京口さんがいる。早く同じ場に立ちたい。生意気かもしれないがいつでもやりたい」と、一気に世界を熱望する。

デビュー前から具志堅用高のV13の国内防衛最多記録更新に、無敗で引退を目標に掲げる。最軽量級で153センチしかないが、夢はビッグだ。