約2年1カ月ぶりにリング復帰するWBA世界ウエルター級休養王者マニー・パッキャオ(42=フィリピン)が18日(日本時間19日)、米ラスベガスで拳を交えるWBA世界同級スーパー王者ヨルデニス・ウガス(35=キューバ)と記者会見に臨んだ、21日(同22日)に同地で米ラスベガスで迎えるウガスとの王座統一戦は19年7月の19年7月、キース・サーマン(米国)とのWBA同級王座統一戦以来となる。

ブラックのスーツ姿で会見に登場した世界6階級制覇王者は自らがリングから離れていた時期にWBA同級にスーパー王者、正規王者が誕生していたことを受け「私に挑戦せず、誰かが私のベルトを奪うのは好きではない。我々は2人とも王者ですが、(試合する)土曜日以降は誰がベルトを持つべき王者かが分かります」と口調を強めた。

当初予定だった無敗のWBC、IBF世界同級王者エロール・スペンスJr.(31=米国)が左目の網膜裂孔(れっこう)と診断され、欠場。ウガスとの統一戦は今月10日に決まったばかりだ。「スペンスJr.の回復と、彼と戦えることを祈っています。最初にニュースを聞いた時、気分が落ち込みましたが、ウガスが世界戦の準備ができていたのは良かった」と前置きしたパッキャオは、左構えのスペンスJr.から右構えに変更になったことについて言及した。

「ウガスとの戦いに慣れるのはわずか2日しか必要なかった。以前から多くの右構えのファイターと戦ってきた、右構えから左構えに切り替えの方がより大変だったでしょう。心配する必要はありません」

来年5月のフィリピン大統領選挙に出馬するとのうわさがあるためだろう。42歳となり、ウガス戦を最後に引退との米メディアの報道もあるパッキャオだが「今は若く感じます。ボクシングは私の情熱、自分の取り組みに満足している。毎日犠牲を払い、苦しい練習を消化することに興奮しています」と強調。1日30ラウンド以上の時間を費やしたトレーニングを積んでいることを明かし「KOチャンスがあるなら、ファンにKOするところをみせたい。しかしウガスを過小評価していない。彼はボクシングの経験が豊富でオリンピックも戦った。この戦いに勝つために、私が良い状態でなければ。土曜日の夜にはベストを尽くします」と静かに燃えていた。