ボクシングWBA世界ウエルター級王座統一12回戦は21日(日本時間22日)、米ラスベガスで開かれ、同級休養王者で世界6階級制覇王者のマニー・パッキャオ(42=フィリピン)が王座統一に失敗した。

19年7月以来、約2年1カ月ぶりの復帰戦で、初防衛戦だった同級スーパー王者ヨルデニス・ウガス(35=キューバ)に0-3の判定負け。手数では上回りながらもウガスの有効打を3人のジャッジに支持され、2~4ポイント差で惜敗した。

42歳で無冠となったパッキャオは「ファンには本当に感謝しています。最善は尽くしました。将来、パッキャオがリングで戦う姿をみることはないかもしれない」と引退の可能性を示唆。観客から「マニー」コールが起こると笑顔で応じ「心の中で戦いたい、戦い続けたいが、体も考慮しないといけない」と現役続行に消極的な言葉を口にした。

母国フィリピンでは上院議員を務める。貧困層への資金提供、寄付など慈善活動を続けてきた。来年に控える母国の大統領選挙に出馬を検討していると報じられており「それは来月、発表します。リング内外で私はファイター。人々の助けになるため、私が成し遂げなければならないことがある。それが使命」と意欲を示した。

◆マニー・パッキャオ 1978年12月17日、フィリピン・キバウェ生まれ。アマ戦績60勝4敗。95年1月、4回判定勝ちでプロデビュー。99年12月にWBCフライ級王座獲得。01年にIBFスーパーバンタム級王座、08年にWBOスーパーフェザー級王座とWBCライト級王座、09年にWBOウエルター級王座を奪取。10年11月にWBCスーパーウエルター級王座を獲得し、史上2人目の6階級制覇。通算戦績62勝(39KO)8敗2分け。身長169センチの左ファイター。