K-1を主催するFEGのトライアウトが2日、都内のジムで行われ、準合格者6人を含む43人が合格した。そのうちの1人、空手の正道会館軽量級王者の大渡博之(31)は、大手広告会社・電通の営業マン。異色の「二足のわらじ」で、K-1の大舞台を目指すことになった。

 空手歴は12年で、正道会館の大会では軽量級日本王者に4度輝いた実績を持つ大渡は「通っちゃいましたね…」と期待とも戸惑いとも取れる複雑な笑みを見せた。昼夜を問わないほど忙しい仕事で、道場にもなかなか通えないが「会社にグローブを持ち込んで、昼休みとかに同僚とミット打ちをしています」という。本業との両立は一筋縄ではいかないが「選ばれた以上は精いっぱい頑張りたい」。異色の格闘家がK-1のリングに上がる日もそう遠くはなさそうだ。