<プロボクシング:日本ライトフライ級タイトルマッチ10回戦>◇12日◇東京・後楽園ホール◇2150人

 挑戦者の同級6位宮崎亮(21)が王者嘉陽宗嗣(26=白井・具志堅)を10回途中負傷判定で破り、新王者に輝いた。単発ながら、ノーモーションの右ストレートを次々にヒット。最終回、相手が偶然のバッティングで右目上を切ったところでレフェリーが試合を止め、3-0で勝った。名門興国高2年時、フライ級で高校総体を制覇。昨春からはアルバイトをやめてボクシングに打ち込んできた。「(王座を取れる)環境をつくってくれたみんなに恩返しをしたかった」と声を震わせた。

 8年前にジムを設立した元世界2階級王者井岡弘樹会長にとっては、念願の初王者。「練習すれば王者になれると信じていた。サボリぐせがあるんで、『命をかけてやれ』と言いました」と、その目に間違いがなかったことを証明した。