<ドラディション>◇15日◇新宿FACE◇観衆630人

 藤波辰爾(55)が、新日本時代に強いライバル関係だった長州力(58=リキプロ)と約4年ぶりに対戦した。ヒロ斉藤と組んで長州、初代タイガーマスク組と対戦。どよめき交じりの歓声を受けながら、長州とともに先発でリングに上がった。宿敵を前にして高揚感は抑えきれなかったようで、「最近はやろうとさえ考えたことがなかった」というドロップキックも披露。試合は長州の代名詞リキラリアット2連発から、片エビ固めで敗れたが、「組み合うと気持ちは当時に戻る。久々にいい汗をかかせてもらったよ」と興奮気味に振り返った。

 2人は80年代に何度も好勝負を繰り広げ、一連の抗争は「名勝負数え歌」とも呼ばれた。最近では初代タイガーとの3人で「レジェンドタッグ」を結成することも多く、対戦は06年1月以来だった。ライバルへの思いは長州も同じで、「動きが落ちてる中で、お互いの思いを感じている。こういう感じ方は、おれたちの特権かもしれない」と話していた。