<プロボクシング:WBA世界スーパーフェザー級王座戦>◇31日◇東京・有明コロシアム○王者・内山高志(31=ワタナベ)17勝(14KO)無敗8回終了TKO×同級4位・三浦隆司(26=横浜光)20勝(16KO)2敗2分<8回>

 的確なパンチの内山に対して、1発を狙う三浦。スリリングな攻防は、終盤戦へ。王者陣営からは、三浦の右目の状態を見ながら「左へ回れ」との指示。内山は左へ回りながら、死角から左ショートパンチの連打から重い右を打ち込み、完全にペースを握った。三浦の右目の腫れがひどく、ゴング後にドクターがチェック。セコンドからも棄権が指示され、内山が8回終了TKO勝ちで、3度目の防衛を果たした。<7回>

 「打ち合っていけ」という指示を受け、三浦がゴングと同時に前に出てきた。プレッシャーを受けた内山は後退するが、巧みに左のリードを当てて、距離を取る。やや内山の右目尻の出血がひどくなり、戦いにくそうな表情。一方の三浦も右目付近が内山のジャブでかなり腫れてきた。<6回>

 徐々にペースを戻してきた内山は、再び左のリードパンチを繰り出す。三浦は、これに対して大きな右フックをカウンター気味に当てていく。内山の的確なパンチに対して、三浦は1発を狙うような大振りのパンチ。互いの持ち味を出した攻防が続く。<5回>

 緊迫した打ち合いが続く。1分30秒過ぎに、三浦の左フックが当たり、三浦が後退。しかし、2分過ぎには、内山が左右の連打で反撃。両者譲らない攻防に、場内も緊張感が高まっている。<4回>

 まだダメージが残る内山は、後退するシーンが目立つ。三浦の右ショートフック、ストレートに加え、重い左フックが当たり始めた。内山も三浦の大振りのパンチをかわしてから右ストレートで反撃を見せた。<3回>

 1分過ぎに、互いに踏み込んで行き、バッティング。内山の右目尻が切れた。しかし、内山は右ジャブのペースを握るが、2分15秒に豪快な左ストレートで三浦が内山からダウンを奪った。内山は、残り約35秒を必死に耐え切った。<2回>

 内山の右ジャブで、三浦の右目付近はすでに赤く充血。完全に内山が自分の距離で戦いを進めている。残り10秒で三浦の左ストレートがヒットするが、内山は冷静に対処した。<1回>

 ハードパンチャー同士の対戦だけに、立ち上がりから緊迫した戦い。内山は身長差を生かし、左のジャブから右のショートストレートを効果的に当てていく。サウスポーの三浦は、内山の伸びてくる右ジャブにやや苦しんだ。