<プロボクシング:東洋太平洋バンタム級タイトルマッチ12回戦>◇5日◇大阪府立体育会館◇観衆6130人

 前日本スーパーフライ級王者の中広大悟(29=広島三栄)が、不完全燃焼で王座奪取に失敗した。フィリピン出身の王者マルコム・ツニャカオ(32=真正)に挑戦。元WBC世界フライ級王者を相手に序盤リードを許し、左右のボディーやフックで攻勢に転じた。だが、右目の上を負傷。流血に顔を染めながら連打を浴びた6回2分32秒、レフェリーストップでTKO負けを喫した。左拳の故障で欠場した前日本バンタム級王者の安田幹男の代役として急きょ出場したが「挑戦してよかった。でも、例え負けたとしても、もっと試合をしたかった」と悔しがった。一方、3度目の防衛に成功したツニャカオは「コンディションもよかったし、素晴らしい戦いができた。世界戦をやりたい」と手応えを口にした。