<アイスリボン:東京大会>◇21日◇後楽園ホール◇737人

 藤本つかさ(27)がICE×60王座2度目の防衛に成功した。アイスリボンの前身である我闘姑娘でデビューした先輩Ray(フリー)と対戦。当初は「(Rayは)アイスリボンをなめている」と敵対心をむき出しにしていたが、カード決定後に東日本大震災が発生し、地元宮城県も被災した。家族の安否は確認できたが、友人の半数はいまだに連絡が取れないという状態で、初の後楽園大会メーンに臨むことになった。「テーマは変わってしまったけど、絶対に負けてはダメだと思った」という藤本は得意のビーナスシュート(コーナーからの延髄斬り)を連発して勝利。試合後は「ここにいるみなさん、今日見に来てくれたお父さん、お母さん、生きていてくれてありがとう」と涙を流し「プロレスで元気を、とはまだ正直言えないが、負けない、諦めないっていうことを伝えたかった。防衛できてよかった。気持ちって大事だなって思った」と語った。