<ゼロワン:奉納プロレス>◇27日◇東京・靖国神社

 故橋本真也さん(享年40)の長男大地(18)が、デビュー3戦目で皇帝戦士ビッグバン・ベイダーに挑んだ。奉納プロレスのセミで大谷晋二郎と組み、ベイダー、ジェシー・ホワイトの親子タッグと対決。16分32秒、ビッグバン・クラッシュ(ダイビング・ボディープレス)からの体固めで、ベイダーにフォール負けした。試合後は痛みから、うめき声を上げながら「悔しいです」と声を絞り出した。

 試合では大谷を制し、先発を志願した。ベイダーにも先発するよう挑発。父がIWGPベルトをめぐって戦ったことがある、ゆかりの相手だっただけに「お互い体力がフルなうちに戦いたかった」という。試合開始から得意のミドルキックを次々繰り出し、5分以上もタッチせず孤軍奮闘。蝶野正洋直伝のSTF、さらにシャイニングウィザードと次々と技を繰り出したが、100キロもの体重差は克服できなかった。

 気迫のこもった試合に、大谷からは「技とかは、まだまだだが合格。俺を押しのけて出ようとした」と合格点をもらった。しかし、大地は満足していない。「(父には)報告するうちに入らない試合。できるのは、初勝利したときですね」。敗北を糧に、精進を続けていく。