<プロボクシング:WBC世界スーパーフェザー級タイトルマッチ12回戦>◇8日◇兵庫・神戸ワールド記念ホール○王者・粟生隆寛(27=帝拳)21勝(10KO)2敗1分[4回1分6秒

 KO]同級3位・ウンベルト・グチェレス(22=メキシコ)×28勝(20KO)3敗1分<1回>

 比較的静かな立ち上がり。お互いパンチを繰り出すも、粟生は冷静にグチェレスの様子をうかがう。クリーンヒットはないものの、王者の余裕を感じさせた。<2回>

 粟生は冷静に、左、右とボディーを狙う。的確にグチェレスの腹にヒットし始め、相手の足が重くなる。徐々にコーナーに追い詰め、さらに左右の連打をボディーに放ち王者ペースに。<3回>

 グチェレスも威力のあるストレートを放つが、粟生は冷静に見極めいなし、ボディーが効き始める。ボディーだけでなく、粟生のパンチがグチェレスの顔も確実にとらえるようになる。<4回>

 粟生が1分6秒、強烈な右ボディーでグチェレスからダウンを奪いKO勝利。WBCフェザー級王者時代には、成し得なかったV1を成功させた。「相手は減量に失敗している。もっとしっかりした挑戦者に勝って力を証明したい」と話し、貫禄を見せた。