<プロボクシング:WBA世界バンタム級タイトルマッチ12回戦>◇7日◇大阪府立体育館

 王者の亀田興毅(24=亀田)が挑戦者のダニエル・ディアス(27=ニカラグア)を11回終了、TKO勝ちし初防衛に成功した。<11回>

 相手の攻撃を見ながら試合を運ぶ興毅。1分、飛びこんでの左ストレートが相手の顔面を捕らえ、相手をぐらつかせる。クリンチに逃れた相手をさらに左ストレート、アッパーで追い詰めていく。確実に左を当てていく興毅に、ディアスはそれでも倒れず反撃を試みる。興毅はふらつく相手からダウンを奪いきれなかった。11回終了後、ディアスは立ち上がることができず試合終了。興毅が初防衛に成功した。<10回>

 興毅の動きに余裕が出てきた。距離を詰めても相手の反撃をもらうシーンがなくなっている。この回も左ボディを効果的にヒットさせている。さらにオーバーハンドで左を当てるなど、リーチ差も克服できている。距離をつめてショートを当てていく興毅。2分半過ぎには左のカウンターがクリーンヒット。ディアスの体を大きくぐらつかせた。<9回>

 相手の外側を回る動きで距離を取る興毅。一気に間合いを詰めて左ボディを出すが、相手の右の反撃を食う。リング中央で足を止め、挑発する興毅。左ボディに狙いを定めて2分半過ぎから、連打を繰り出すと、ディアスはたまらずマウスピースを吐き出した。最後も興毅が左でディアスの顔面をとらえた。

 <8回>

 前に出て左ジャブを繰り出すディアスに興毅はカウンターを狙ってか、やや下がり気味の動き。1分半以降はリング中央でお互いがパンチを繰り出すが、ヒットするパンチは少ない。2分40秒過ぎ、不用意に間合いを詰め、バランスを崩したディアスに興毅が左ストレートをヒットさせ、ダウンを奪った。立ち上がった相手に猛攻を仕掛けたが、すぐゴングが鳴った。<7回>

 肩を揺らしながらステップを踏み動きを変えた興毅。相手の周りを回る。1分手前から、間合いを詰めていくが、相手の左ジャブに阻まれる。1分20秒、ディアスの右をもらってしまうが、興毅もカウンターの左フックを当てた。後半はバッティングの注意を受けるほど近い間合いになったが、手数ではディアスが上回り、興毅は顔面の前でガード固めるシーンが目立つ。<6回>

 ディアスのリーチを生かした左ジャブ→右ストレートに興毅は苦労している印象。足を止めて相手の攻撃を見ているが、左右のアッパーをもらってしまう。2分過ぎ、左のカウンターから攻勢に立った興毅。左フック、ストレートを当てる。ゴングの瞬間に左フックを当て、手応えを感じたかガッツボーズを見せた。<5回>

 興毅が40秒過ぎ、左で顔面をとらえる。距離を詰めたいがやはりアッパーが飛んでくる。お互いに足が止まる場面が多く、短い間合いで細かく連打する興毅だが、ディアスも右を繰り出し反撃している。<4回>

 この回もディアスが積極的に打って出ていく展開。興毅は前に出ていくが、そこを狙うようにアッパー、フックを繰り出される。2分過ぎ、興毅がコーナーに追い込んでいくが、なかなか有効打が出ない。ロープを背にすることが多くなったディアスの右目の横から出血しているが、これは偶然のバッティングによるもの。<3回>

 興毅は少し距離を開け、ジャブの打ち合いからスタート。ディアスの手数が増え、間合いを詰めきれない。それでも、一瞬で距離を縮めると左ボディをヒットさせる。終了間際、左フックから連打に持ち込み、相手をコーナーに追い込んだがゴングが鳴った。<2回>

 30秒過ぎ、興毅が左フックで、ディアスをのけぞらせる。やはり、距離を詰めて打ちこんで1分過ぎ、右ジャブからの左フックが相手の顔面をとらえる。ディアスの動きを見て、パンチの出し終わりに左フックを当てていく。スピードで上回る興毅がペースを握っている。<1回>

 20秒、興毅がノーモーションの左を放つ。踏み込んでいっての左を狙うが、左ジャブでけん制される。1分半、左フックがヒット。興毅がリーチ差をものともせず前に出ていく。ラスト20秒、間合いをさらに詰めてワンツーをヒットさせた。終了後、ラウンドガールの熊田曜子に歓声が上がった。<入場>

 これまでに獲得した3本のベルトを掲げ、黒のコスチュームで登場。グローブには「届け!!大阪の力」の文字が書かれている。