<プロボクシング:WBC世界ミニマム級タイトルマッチ12回戦>◇10日◇東京・後楽園ホール<12回>

 井岡は前に出てKO狙いか、ノーガードで挑発する。右ストレート、ボディがこの回も確実にヒットする。1分40秒には左のボディーブローでエルナンデスをふらつかせる。相変わらずリングの外側を回るエルナンデスだが動きは鈍い。2分過ぎにはワンツー、2分30秒にも連打を繰り出した井岡。最後まで井岡がスキを見せることなく攻め続けた。採点は116-112、117-111、118-111の3-0で井岡が判定勝ち。「最強の挑戦者」エルナンデスに完勝し初防衛、8戦無敗とした。<11回>

 井岡の左目から出血、偶然のバッティングによるもの。ポイントで劣勢のエルナンデスが前に出て強打を繰り出すが、井岡は冷静。1分過ぎからボディ連打。嫌がるエルナンデスを逃がさず、エルナンデスは足を滑らせてひざを突いた。終了間際にボディ連打に右ストレートをヒットさせた井岡。リードしていても積極的な姿勢を見せ続けた。<10回>

 井岡の左ジャブは衰えていない。開始直後、鈍い音をたててヒットさせる。1分過ぎ左ジャブを出したところをエルナンデスに左フックで反撃を食らう。まだ、エルナンデスの強打も健在だ。井岡は前に出ずに左ジャブから細かいパンチを繰り出すが、業を煮やしたかエルナンデスは前に出て右ボディー→ストレートを繰り出した。最後は井岡はロープ際で守勢になった。<9回>

 やはり攻勢をかける井岡。1分過ぎの左ボディが強烈、エルナンデスがぐらついた。エルナンデスも左ジャブ→左フックで反撃するが有効打は与えない。2分前にはロープに追い詰めての右。やはり、井岡が前に出てエルナンデスを追い詰め、完全にペースを握った印象。<8回>

 ゴングが鳴ってもエルナンデスのセコンドが下りず開始が遅れた。井岡がエルナンデスをロープに追い込み逃がさない。左アッパーから左ストレートを繰り出して一気にペースをつかんだ。2分過ぎからは、足を止めた井岡がだが、エルナンデスも攻められない。エルナンデスの顔面は赤くはれている。ダメージがあるか。終了後の採点は2人が78-74が2人、79-74が1人で井岡がリード。<7回>

 この回も外を動くエルナンデスを追う井岡。エルナンデスは鼻から出血している。こう着した状態が続いたが、1分過ぎ井岡が左ジャブからワンツーを当てて、後ろに下がらせる。中盤からは井岡が足を使い左をジャブを繰り出す展開。井岡が追いロープ際に下がるエルナンデス。最後は井岡が右ストレートで顔面を捕らえてゴング。<6回>

 開始直後に井岡がワンツーを繰り出すが、エルナンデスはガード。リングの外側をうごくエルナンデスに左ジャブを繰り出して様子をうかがう。エルナンデスの動きは軽快。井岡は平行に動いて追うが、なかなか前に出て打つ場面がない。エルナンデスのパンチをもらってしまった印象。<5回>

 リードした井岡だが、40秒過ぎに左フックをもらう。前に出ての打ち合いはないが、2人の距離は詰まっている。井岡は相手の動きをしっかり見ている。エルナンデスの強打も確実にガードしている。残り10秒でカウンター気味に右ストレートを当てた井岡。虎視眈々とKOを狙っているか。<4回>

 開始直後に強烈なワンツーを当てた井岡。一気にエルナンデスをロープに追い詰めたが、左フックの反撃をもらってしまう。井岡のジャブからの細かいパンチに対し、エルナンデスは強打で対抗。2分過ぎからは前に出るエルナンデスの左フックをもらってしまったが、終了直前の打ち合いでは右ボディをヒットさせた。4回終了後の採点は39-37が2人、39-38が1人で井岡がリード。<3回>

 井岡が開始直後にワンツーをヒット。エルナンデスの動きを冷静に見てパンチをかわしている。1分半過ぎ、左フックをヒットさせるが、相手のフックをもらってしまう。お互いに左ジャブからワンツーを繰り出すが、紙一重のところでかわしており、有効打になっていない。<2回>

 井岡はやはり左ジャブからコンビネーションを狙う。エルナンデスは左フックで応戦、お互い下がらないでの打ち合いになった。1分過ぎ、井岡は左アッパー、左ボディー、さらにワンツーでエルナンデスを後ろに下がらせた。終了間際には右ストレートが顔面を捕らえた。井岡がエルナンデスを動かす形になっている。<1回>

 まずは井岡が左ジャブを繰り出していくが、エルナンデスもワンツーを繰り出して応戦。1分前、井岡は左ボディをヒットさせた。井岡は積極的に距離を詰めて左ジャブ→ボディを狙うが、エルナンデスのワンツーが強烈、2分過ぎからエルナンデスのフックを浴びて、ロープまで下がる場面もあった。