元WBC世界フライ級王者の内藤大助(37=宮田)が13日、東京・渋谷区の所属事務所で引退会見を行った。スーツ姿で会見場に姿を見せた内藤は、引退決意の大きな理由として現WBA世界バンタム級王者の亀田興毅(24=亀田)にリベンジできなくなったことによるモチベーション低下を挙げた。

 09年11月、6度目の防衛戦で現WBA世界バンタム級王者の亀田興毅(24=亀田)に敗れて王座陥落後に引退を考えたが、その興毅にリベンジすることを胸に現役続行を決意した。しかし興毅が10年3月、初防衛戦で現同級王者ポンサクレック(タイ)に敗れ、2階級上のバンタム級で王座を獲得。内藤は「自分はバンタム級ではできない。それがモチベーション的に一番大きかった」と明かした。

 亀田兄弟と対決して一気に注目を浴びた内藤だけに「彼らがいたからここまで強くなれた。王者になって防衛できたと感じている。彼らにはボクシング界を引っ張っていってほしい」とエールを送っていた。