<プロボクシング:WBC・WBA世界ミニマム級タイトルマッチ12回戦>◇20日◇大阪・ボディメーカーコロシアム

 WBC世界ミニマム級王者の井岡一翔(23=井岡)とWBA同級王者・八重樫東(29=大橋)の日本初の団体王座統一戦で対戦、井岡が判定3-0で勝利し、10戦無敗で統一王座に輝いた。<1回>

 井岡が左ジャブを放ち試合が始まった。八重樫も左ジャブで距離間を確かめる。互いに距離を開けることなく、左ジャブから右を狙っていくが、クリーンヒットはない。2分40秒、八重樫が連打を見せるも井岡はガード。井岡はその直後、右ストレートを当てた。<2回>

 八重樫の左まぶたがはれている。やはり左ジャブの応酬で様子見が続いている。2分以降は、距離を詰めての打ち合いが続く。井岡の右に対し、八重樫はカウンターで対抗。終了間際にも、八重樫がカウンターをヒットさせた。<3回>

 開始直後から、井岡が前に出てくる。1分40秒、井岡の誘うような動きに、八重樫が飛び込むが、井岡は右カウンターを当てた。ラウンド終盤にかけても、距離を詰めて打ち合い、終了間際、井岡の右フックがヒット。<4回>

 30秒、井岡の左ボディ。40秒過ぎから、八重樫は前に出てプレッシャーをかける。井岡は左ジャブから、攻撃を組み立て、ボディを確実にヒットさせる。八重樫は左目に続いて右目も腫れあがっているように見える。公開採点は3者とも38-38のドロー。<5回>

 1分10秒、八重樫の連打を見せ、井岡をコーナーに追い詰める。2分20秒、リング中央、両者が立ち止まっての打ち合い。確実にヒットさせる井岡に、回転力で攻める八重樫。激しい打ち合いの中で、ゴングが鳴った。<6回>

 開始直後、井岡は右を立て続けに繰り出し、八重樫の左目を狙っていく。井岡はノーモーションの右を多用、八重樫も連打を繰り出していく。1分30秒、八重樫の腫れあがった目をドクターがチェックし、試合続行。2分20秒、井岡はボディから、八重樫はロープ際に追い込んで連打を当てた。<7回>

 開始直後から、距離を詰めての打ち合いは井岡のひっだりボディ。八重樫は1分手前、左フックを当てた。八重樫は接近戦を挑み、右アッパーを繰り出す。再びドクターが八重樫の目をチェックもやはり、試合続行。八重樫はコンビネーションのパンチを出すものの、井岡は左ジャブで距離をあけ冷静な対応。<8回>

 目の状態もあり、八重樫は前に出て、井岡は距離をあける。1分10秒過ぎ、リング中央、両者激しい打ち合う。2分半、井岡のアッパーに、八重樫はワンツーをヒット。八重樫の左目の腫れはかなり大きくなっている。公開採点は77-75で2者が井岡、もう1者は77-76で八重樫。<9回>

 ゴングが鳴っても、八重樫がすぐに立ち上がれない状態が続いている。井岡は左アッパーを当てる。1分40秒、八重樫は左フックで井岡の足を止めた。井岡はリードを聞いて、距離を取って確実に当てていく作戦か。2分半、井岡は左ストレートから連打を繰り出した。ゴングがなると、井岡はガッツポーズを見せた。<10回>

 40秒、井岡はノーモーションの右から、ロープ際で打ち込む。両目とも腫れあがっている八重樫だが、強打はまだ健在。2分、強烈な右で井岡を下がらせた。残り1分は激しい攻防が続いたまま、ラウンドが終わった。<11回>

 両者、打ち合う姿勢を崩さない。1分、八重樫は3発、顔面に当てた。距離を開くことは一切なく、2分、井岡は左フック。このラウンドも、休むことなく打ち合って、勝負は最後の3分に持ち込まれた。<12回>

 八重樫の強打はまだ衰えない。井岡は左ジャブでけん制する。このラウンドもリング中央、足を止めての殴り合いが続く。2分過ぎ、八重樫の左に、井岡はクリンチ。両者、後に引かないまま、激戦の終止符を打つゴングが鳴った。判定は、115-114、115-113、115-113の3-0で井岡の勝利。壮絶な打ち合いで、日本初の王座統一戦を制した。