<スターダム>◇17日◇東京・新木場1st

 RING◇観衆403人

 愛川ゆず希(29)が、10年10月31日のデビュー戦で完敗を喫した高橋奈苗から初白星を奪取した。シングル最強決定戦「5★STAR

 GP」レッドスターズ・ブロック公式戦で対戦。試合開始から積極的な攻撃を見せた愛川は、奈苗の冷蔵庫爆弾(コーナースプラッシュ)や、シャイニング膝アッパーにも屈することなく、さらに前に出続けた。残り時間が3分を切ったところで、YKブルーからYKブルー、さらにはYKレッドとゆずポンキック3連発を叩き込むと、最後はタイガースープレックスで3カウントを奪った。

 その瞬間、会場は大爆発。「やった、なんと愛川ゆず希、高橋奈苗に勝ちました!これは曲げられない事実であるし、自分が真剣にプロレスに取り組んでいる証拠なので、1人でも多くの人に知ってもらいたいです。そして勝つことによって、よりみんなに認められて、グラレスラーとしても、プロレスラーとしても、大きくなっているんじゃないかんあって思います」と胸を張った。

 デビュー戦で黒星を喫した日、愛川は「プロレスの厳しさを知った」とリング上で号泣した。メイクは汗と涙ではげ落ち、髪の毛はボサボサに乱れ、それでも、そんな姿を愛川は決して隠すことがなかった。「これからもっともっと強くなって高橋さんを倒したい」とファンに誓った。その約束を2年間かけて果たした。

 これでレッドスターズ・ブロックは高橋と愛川がそろって5点(ともに2勝1敗1分け)となり、6点でトップを走る世IV虎を2人で追う展開となった。