<プロボクシング:WBA世界女子ミニマム級タイトル10回戦>◇3日◇東京・後楽園ホール

 日本人対決は王者多田悦子(31=フュチュール)が格の違いを見せて、9度目の防衛に成功した。世界初挑戦の同級12位黒木優子(21=YuKO)を迎え撃ち、初回から左ストレートをクリーンヒットさせた。

 終盤には黒木が鼻血を出すなど圧倒し、6から8ポイント差の3-0判定勝ちした。リングでは「支えてくれた人に感謝の気持ちでいっぱい」と涙が止まらなかった。一方の初挑戦だった黒木は「経験の差があった。左に頼って右が生かせず、つめられなかった」と脱帽した。それでも「世界王者は家族の夢でもあり、悔しい。一から出直して、次は多田さんに勝てるようになりたい」と前向きだった。