<プロボクシング:日本ミニマム級王座決定戦10回戦>◇17日◇東京・後楽園ホール

 同級1位の大平(おおだいら)剛(29=花形)が、プロ15戦目で日本王座を獲得した。

 同級2位の多打魔炸獅(ただ・まさし、24=TI山形)と激突。序盤から左右のフックを中心に的確にパンチを当てると、パンチ力のある相手との打ち合いを避け、優位に試合を進めた。終始手数で圧倒し、3-0の判定で完勝。勝ち名乗りを受けると、喜びの涙を流し声援に応えた。

 21日は同ジムの花形進会長の68回目の誕生日だけに、「『諦めずに努力すれば日本王者になれる』と声をかけ続けてくれた会長に良い恩返しが出来て良かった」と話した。同会長は「うまく戦った。(大平は)頭が良い。パッキャオみたいになってほしい」と、同ジム6人目の日本王者となった教え子の姿に目を細めた。

 新王者の大平の戦績は15戦9勝(1KO)3敗3分け。敗れた多打は16戦11勝(7KO)4敗1分け。