WBC世界フライ級13位の清水智信(26=金子)がプロレスラーとの異種格闘技タッグで、同級王者の内藤大助(宮田)から王座奪取を狙う。内藤戦(7月30日、東京・代々木第1体育館)に向け26日、都内で練習を公開。2年前からプロレスラーのMEN’sテイオー(41)から筋トレの指導を受け、肉体改造に成功。持ち前のスピードとプロレス流のパワーで、人気王者を倒す。

 清水は「肉体改造の効果です」と腕の筋肉をアピールした。その横でフィジカルトレーナーを務める、プロレスラーのMEN’sテイオーが「一見、きゃしゃに見えるけど、今は違う。押し合いで、自分が押されるほどパワーがついた」と納得の表情を浮かべた。

 2年前に師弟タッグを組んだ。清水は週3~4回、スポーツジムで指導を受け、ベンチプレスなど1時間の筋トレで体幹を中心に鍛えた。減量のあるボクサーの場合、筋トレをタブー視する風潮もあるため、最初は半信半疑だったが、師匠の教えを信じた。

 昨年4月当時の世界王者ポンサクレックに7回終了TKO負けした。体力不足だった。肉体改造の成果は今年に入って出てきた。バランスが良くなり、下半身が安定。苦手だった接近戦でも、強いショートパンチが打てるようになった。今年4月に日本王座を獲得して成長を証明した。

 内藤からは「顔で負けても試合では負けない」と「打倒イケメン」を宣言された。それでも厳しい筋トレに耐えた清水は「リングでは顔ではなくボクシングの実力を証明する」と自信に揺るぎはなかった。【田口潤】