<ノア:東京大会>◇18日◇日本武道館◇9500人

 GHCヘビー級王者森嶋猛(29)が、挑戦者力皇猛(35)を13分24秒、必殺の岩石落としで撃破し、2度目の防衛に成功した。先月14日、杉浦貴(38)との初防衛戦で右足首靱帯(じんたい)を損傷。完治しないまま今シリーズを完走し、この日のタイトルマッチも気力で勝利を飾った。試合後は次期挑戦者に佐々木健介(41)を指名した。

 森嶋が両者合わせて270キロの肉弾戦を制した。ラリアット、張り手の応酬に観衆が沸き、肉体のぶつかり合いにどよめきが起きた。最後は必殺の岩石落としで、決着をつけた。試合後はマットに横たわる力皇に近づき「ありがとうございました」とあいさつ。「一緒に頑張ってきた仲間でありライバル。戦えてうれしい」。かつてGHCタッグ王座を獲得した元パートナーをたたえた。

 右足首痛で立つことがやっとだった。負傷した初防衛戦後の英国遠征は、ノアトップレスラーの責任感からドクターストップを振り切って参戦した。移動の機内ではアイシングをしながらの遠征。それでもリングでは平静を振る舞った。「社長を見てるんでね。痛いなんて言えない」。王者の脳裏には、昨年、頸椎(けいつい)ねんざなど満身創痍(そうい)で7度の防衛を果たした三沢光晴の姿があった。

 もはや世界基準だ。2月のメキシコ遠征では、豪快なファイトで強烈なインパクトを残し、参戦したAAAフロントから絶賛された。すでに参戦オファーが届いている。仲田龍統括本部長も「どうせ行くなら、タイトルマッチをやらせたい」と、初のGHCヘビー級タイトルマッチメキシコ開催も浮上してきた。

 だが、その前に自ら大きな壁を指名した。前3冠ヘビー級王者佐々木だ。13日の博多大会では30分ドローだっただけに「決着をつけたい」と意気込む。佐々木も「やるしかないでしょう」と返答。早くも両者は9月6日、日本武道館での激突が決まった。【塩谷正人】