WBA世界フライ級王者の坂田健史(28=協栄)が2日「脱亀田」に方針転換した。次戦の相手として同級1位の亀田興毅(21)を第1候補に挙げていたが、亀田戦にこだわらず、WBAの指示する指名挑戦者と対戦する方針を決めた。今後は亀田戦ではなく、2階級制覇の実現を狙う。

 亀田が内藤戦を希望するなら仕方がない。坂田は「WBAが決める指名挑戦者と戦うだけです」と話した。この日までに、協栄ジムの金平会長、大竹トレーナーと話し合い「脱亀田」の方針を固めた。指名試合をクリアし、5度目の防衛に成功後は、1階級上のスーパーフライ級に転向し、2階級制覇を目指す。

 当初は、次戦で同級1位の亀田との指名試合を狙っていた。だが、亀田はダブル世界戦(7月30日)の内藤戦後、リングに乱入し、挑戦を直訴、大毅の敵討ちを誓った。試合直後から「茶番だ」とパフォーマンスに猛反発した金平会長も「戦いたくないなら仕方ない」と即オファーの方針を取り下げた。

 もっとも、WBAが亀田を指名挑戦者として認可した場合は別になる。金平会長は「その時は亀田にオファーを出します。拒否してきたら、坂田が強いから、逃げたということになるでしょう」と持論を展開していた。