1月29日に95歳で死去したグレイシー柔術の創始者エリオ・グレイシー氏をしのび、日本で柔術大会「エリオ・グレイシー杯」を創設する動きが持ち上がった。同氏が相談役を務めていた全日本柔術連盟の渡辺孝真理事長(36)が1月31日、「エリオ・グレイシー杯をつくりたい。トーナメント形式で、優勝カップも用意したい」と明かした。柔道の嘉納治五郎杯をモデルに、国際大会として毎年開催する構想で、同連盟の会長で、エリオ氏の三男ヒクソン氏と、2月にも本格的な話し合いを始める。今年は国内で6つの柔術大会が予定されているが、そのほかに新大会として開催したい意向だ。

 エリオ氏はグレイシー柔術を確立させただけでなく、理念を実生活にも発展させた。「柔術には技術も大事だが、自分を知る道具でもある」など、数々の名言も残した。渡辺理事長は「これから競技を始める人にも、エリオの理念を知って欲しい」と話し、今年の6大会でエリオ氏の教えを紹介する企画も考えている。【森本隆】