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ニュー小比類巻打撃戦制し復活V/K-1

山本優弥(左)にパンチを浴びせる小比類巻太信(撮影・中島郁夫)
山本優弥(左)にパンチを浴びせる小比類巻太信(撮影・中島郁夫)

<K-1 WORLD MAX2009 日本代表決定トーナメント>◇23日◇東京・代々木第1体育館◇1万421人

 ニュー小比類巻が、復活優勝を遂げた。04年、05年大会覇者の小比類巻太信(31=BRAVI RAGAZZI)が、4年ぶり3回目の日本王者に輝いた。決勝で山本優弥(24=青春塾)とのダウンの応酬の打撃戦を制し判定勝ち。名前を変えて、自らジムを創設、復活を期した男が再び日本の頂点に就いた。4月21日にマリンメッセ福岡で開幕する世界王者決定戦「MAX世界FINAL16」出場を決めた。

 復活への執念が決勝の9分間に凝縮されていた。1回2分46秒、小比類巻は左右のひざ蹴りからパンチの連打で山本から先制のダウンを奪った。そこから壮絶な打撃戦になった。3回には逆に右ストレートを浴びてダウン。その後は何度もふらつきながら、ひざを突き上げ、拳を振り絞った。栄光と挫折の人生を象徴するような激闘を判定で制して、4年ぶりに日本の頂点についた。「長い間、本当にお待ちどおさまでした」と笑みを浮かべた。

 2度優勝を誇り、魔裟斗と人気を二分した実力者も、長い不振が続いた。07年にはプロ2戦目のオロゴンにも敗れた。どん底から脱するため、変わろうと、もがき続けた。昨年8月に名前を貴之から太信に改名。02年に急逝した父忠さんの遺影の前で寝ているときに、新しい名前がひらめいたという。「太い信念を持って、信条を貫く」。生前、いつも応援してくれた天国の父が、後押ししてくれたのかもしれない。

 昨年11月には練習環境も変えた。千葉県内に小比類巻道場を創設。練習の傍ら、エクササイズなどの授業も行う。生徒数は4カ月間で約100人になった。「自分の後ろには生徒とか、みんながいる。日々、応援してくれるみんなに、勇姿をみせたかった。以前とは心境がまったく違いますね」。過去になかった大きな責任感が力になった。

 初戦でオロゴンにリベンジすると、控室では景気問題の雑談をするなどリラックス。「気楽に考えるようになった」。準決勝で昨年王者城戸を2回KOして自信もよみがえった。4月の世界FINAL16では初優勝が期待される。「みっともない姿を見せてきたが、新たにこのリングでスタートしたい」。多くの人に支えられ、小比類巻が格闘家人生第2幕を開けた。【浜本卓也】

 [2009年2月24日8時45分 紙面から]


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