北京五輪柔道100キロ超級金メダリスト石井慧(22=国士舘大4年)が3月4日に出発し、約1カ月ほどブラジルで武者修行することになった。1月に滞在した米フロリダ州の米国総合格闘技ジム・アメリカントップチームでなく「打撃」と「寝技」の強化のため、不慣れな地に飛び込むことにした。

 まずは米国総合格闘技団体UFC6戦無敗で、1月に観戦したUFC94のライトヘビー級の試合でチアゴ・シウバに1回KO勝ちしたLYOTO(リョート・マチダ=30)の練習場に向かう。その後、初代PRIDEヘビー級王者アントニオ・ホドリゴ・ノゲイラ(32)の元を訪れる予定。石井は「LYOTOさんのところでは打撃を、ノゲイラのところでは寝技を学びたい」と話した。

 米国から帰国した今月2日以降は、学んだ技術をものにすべく、さまざまなジムに出向いた。「(教わった)形を消化してアレンジしている。ブラジルに行って、日本に帰ってきて、また練習したい」と、石井は貪欲(どんよく)だ。【浜本卓也】