WBC世界フライ級王者の内藤大助(34=宮田)の5度目の防衛戦発表から一夜明けた24日、同級に暫定王者が誕生する異例の事態になった。タイで同級暫定王座決定戦が行われ。3位の前王者ポンサクレック・ウォンジョンカム(タイ)が、2位フリオ・セサール・ミランダ(メキシコ)を3-0の判定で下した。

 日本ボクシングコミッション(JBC)によると、内藤は上位ランカーとの指名試合が義務付けられていたが、5月26日に上海で14位熊朝忠(中国)との防衛戦を優先した。このためWBCは指名挑戦者ミランダに配慮して、次の試合の指名挑戦者を決めるために暫定王座を承認した。安河内剛事務局長は「2人の並立状態が続かないように、早く(統一戦を)働きかけたい」と話した。内藤陣営は余裕の静観で、宮田会長は「熊との試合が終わったら、WBCから指名試合を求める文書が届くでしょう」と話した。