三沢さんの追悼セレモニーが、プロレス大国の米国でも行われる。米プロレス団体ROHが、13日に行われた試合で亡くなったノアの三沢光晴さん(享年46)の追悼セレモニーを行うことが分かった。ノアの仲田龍統括本部長が24日、明らかにした。27日(日本時間28日)にイリノイ州シカゴで行われる大会で、10カウントゴングが鳴らされる。生前、三沢さんもリングに上がるなど、交流があったROH側の希望で、仲田本部長やKENTAも出席する。

 三沢さん追悼の動きが、ついに太平洋を越えた。WWE、TNAにつぐ米国第3の団体といわれるROHの幹部が、追悼セレモニーの開催をノア側に打診。27日にイリノイ州シカゴのフロンティア・フィールドハウスで開催される大会で、10カウントゴングなどが行われることになった。

 24日までにノア側に「米国のファンも三沢さんにお別れがしたいんだ」と強い要望があったという。これを受けて仲田本部長は「お別れの場を設けてくれるというので『お願いします』と答えました」。ROHでは三沢さんが亡くなった13日のニューヨーク大会でも10カウントを鳴らしたが、今回は仲田本部長らノアの関係者も参加。同団体に参戦中のKENTAがリング上で遺影を持つ。

 三沢さんのプロレスは米国でも絶大な人気を誇った。ROHとは選手交流などで協力関係にあった。07年11月には三沢さんも米国初参戦。「日本のレジェンド(伝説)がきた」と会場には超満員のファンが詰め掛けた。ニューヨークで行われた、KENTAを挑戦者に迎えたGHC王座7度目の防衛戦では、前売り券が売り切れ、当日券を求めるファンが会場の回りに長蛇の列をつくった。

 27日の興行では、KENTAがセミファイナルに登場する。「ROH対ノア・ドリームマッチ」と銘打たれた試合で、タイラー・ブラックと戦う。ノアを旗揚げした三沢さんを追悼する大会で、ノアの次代を担う若手エースを米国のファンにアピールする。米国での追悼セレモニーの模様は、日本で何らかの形で公開することも計画しているという。