<プロボクシング:WBA世界ウエルター級タイトルマッチ12回戦>◇3日(日本時間4日)◇ウクライナ・ドネツク
日本人初のウエルター級王者はならなかった。同級15位佐々木基樹(33=帝拳)が初挑戦も、初回から王者ビアチェスラフ・センチェンコ(31=ウクライナ)の左ジャブで中に入れず。6回にはバッティングで減点。9回に王者の左まゆを切り裂いたが、体格と技術の差に0-3で判定負け。日本人同級挑戦は4人目で5戦全敗と、欧米が主流階級の壁は厚く、日本人海外挑戦は29連敗となった。佐々木は32勝(20KO)8敗1分け、初防衛の王者は30戦全勝(20KO)。
佐々木はなんとか崩そう、懐に入ろうと、トリッキーな動きを見せた。ゴングでダッシュし、ノーガードや、顔を突き出して誘ったり。しかし、左ジャブに詰められず、入れない。6回には強引に出ると、バッティングで王者の右まゆをカットさせ、2点減点された。
「次やったら失格になりそうで、KOしかないと開き直った」。そのチャンスが9回に来た。前へ出て左右フックを浴びせ、今度はパンチで左まゆを切り裂いて王者は大流血。防戦一方とさせたが、つかまえきれない。ジャッジは3人とも残り11回はすべて王者で、12ポイント差がついた。
チャンスを求め07年に移籍、プロ41戦目で晴れ舞台をつかんだ。サングラスのこわもてに日の丸を羽織ってリングインも、アウェーで得意の番狂わせは起こせず。「疲れを誘って後半勝負も崩せなかった。1%の可能性にかけ、出せるものは出し、悔しいが悔いはない」。
シドニー五輪代表の無敗王者は身長で8センチ、リーチで9センチ上回った。4月にはミドル級で同門の佐藤が世界挑戦もKO負け。アマ上がりが多い欧米人の体格に適し、層も厚く強豪がひしめく中量級。「世界はもう最後かも」と、もうすぐ34歳の夢も打ち砕かれた。

