ボクシング史上4組目の親子世界王者が誕生した。WBO世界スーパーバンタム級王座決定戦が2月27日、プエルトリコ・バヤモンで行われ、同級2位ウィルフレド・バスケス・ジュニア(25=プエルトリコ)が3位のマービン・ソンソナ(フィリピン)を4回KOで撃破。空位の王座を獲得し、バンタム級から3階級を制した父バスケス・シニア氏に続いた。

 勝負を決めたのは、父譲りの強打だった。スーパーフライから2階級上げてきた相手に対し、2回からペースをつかんだ。4回にはロープ際に追い詰めてラッシュ。右ストレートからの左ボディーフックでダウンを奪い、試合を終わらせた。父と同じ道を志し、学校も退学して練習に打ち込んだ。「学校をやめた時、友達にはクレージーだと言われた。でも僕は夢を追いたかった。父を尊敬しているんだ」。父の忠告を受けながら、父子鷹でつかんだベルトだった。戦績は18勝(15KO)1分けとなった。