<ノア:創立10周年記念大会第1弾・最終戦>◇10日◇東京・有明コロシアム◇5300人

 GHCヘビー級王座戦で王者杉浦貴(40)が挑戦者高山善広(43)を15分49秒、片エビ固めで下して3度目の防衛に成功した。

 「ずっと見てきた先輩」という高山を、杉浦がついに超えた。ノアが旗揚げした00年、杉浦は同年12月の有明コロシアムでデビューした。リング上の紙テープを片付けていたころから10年が経過したこの日、杉浦は王者として10周年興行のメーンを飾った。「10年たつと、男ってのは成長するものですね」と照れ笑いしつつも、試合後には秋山準の対戦要求を堂々と受諾し、王者の風格を漂わせた。試合後の会見では、高山にベルトを腰に巻いてもらった。「帝王学を学びました。僕が勝っても巻かないので王者の姿勢を教えてもらったかも。これから巻いて入場します」。節目の大会で、杉浦が偉大な王者に、また1歩近づいた。