プロボクシング前WBC世界バンタム級王者の長谷川穂積(29=真正)が、11月26日に一気に2階級上げての2階級制覇に挑むことが15日、分かった。WBCフェザー級王座決定戦で25戦全勝(18KO)の同級1位フアンカルロス・ブルゴス(メキシコ)と対戦する。長谷川はこのほど同級2位にランクインしたばかり。会場は愛知・日本ガイシホール(旧レインボーホール)に内定したことも判明。94年12月に辰吉丈一郎と薬師寺保栄の「世紀の一戦」の会場で、長谷川も歴史に名を刻む。同日には前WBC同級王者・粟生隆寛(帝拳)も2階級制覇をかけWBCスーパーフェザー級王者ビタリ・タイベルト(ドイツ)に挑む。

 同級王者エリオ・ロハス(ドミニカ共和国)は、故障で9月予定の2度目の防衛戦をキャンセル。2月以降試合から遠ざかっており、WBCが上位ランカー同士の王座決定戦を指示した。一方、長谷川は4月に“事実上の統一戦”となる11度目の防衛戦で、WBO王者モンティエルに4回TKO負け。陣営はモンティエルとの再戦を目指し、一時は成立寸前まで交渉が進んでいたが、モンティエル陣営が高額のファイトマネーなど難題を要求してきたため、不発に終わっていた。

 長谷川はプロ32戦目で初めて名古屋のリングに立つ。日本ガイシホールは約1万人収容。ボクシング会場としては東海地方最大級。モンティエル戦を行った東京・日本武道館には、満員の1万1000人が集結。再起即世界戦が、国内史上初の飛び級2階級制覇がかかる一番となれば、再び注目が集まりそうだ。