2階級制覇に挑むWBC世界フェザー級2位・長谷川穂積(29=真正)に猛烈な追い風だ。中継局の日本テレビが関東地区で放送した密着ドキュメント番組が大反響を呼び、激励の電話、メールなど計約3000件が殺到していることが23日、分かった。

 番組タイトルは「Going!×Boxing

 屈辱の敗戦からの再起…亡き母のため長谷川穂積」で、4月のバンタム級王座陥落、10月24日の母裕美子さん(享年55)の他界と、想像を絶する困難に負けない長谷川の姿を追いかけている。長谷川の地元・関西では試合当日の26日午後3時50分から放送される。

 世界戦の中継担当プロデューサー若月寿朗氏も「大部分が『長谷川選手に頑張ってと伝えてほしい』という内容のようです。巨人が劇的な勝ち方をしたときなどに同じようなことはありますが…非常に大きな反響です」と驚く。その反響に応えるように、同局は試合当日、巨人戦中継の倍近いスタッフ約300人を動員。またスカパーでは3D中継も行う。

 長谷川は決戦を3日後に控えたこの日、予備検診を行った。対戦相手のブルゴスに身長で6センチ、リーチで4・6センチ劣ることが判明したが「思った通りですね。あくまでも数字と思っています」と受け流した。それより、殺到する激励に「本当にありがたいです。テレビで応援してくれるだけでも、力になります」と感謝していた。【加藤裕一】