新日本が来年にも、海外ツアーを行うプランがあることが分かった。4日の東京ドーム大会で、今年5月に「世界進出第1弾」として米国遠征を行うと発表した。5月13日のニュージャージー大会を皮切り、14日にはニューヨーク、15日にはフィラデルフィアで3連戦を行う。

 新日本は74年にブラジルで初の海外興行を行った。その後、台湾やフィリピンでも大会を成功させるなど、以前から海外進出には積極的だった。主力選手の退団や経営悪化で、05年のイタリア大会が最後の海外だったが、ここ数年は経営が安定。社内で海外進出プランが再燃したという。米国遠征は、さらなる壮大な計画のステップとなる。来年には、提携関係にあるCMLLが拠点にするメキシコや、南米にも足を延ばす案が浮上。米大陸縦断ツアーの実現を目指す。

 ここ数年は、マーケティングも進めている。新日本からメキシコや米国に遠征に行った選手らから、現地ファンの反応を調査し始めた。それによると、メキシコよりパワーがあり、米国よりもスピーディーな日本のプロレスへの関心は、各国で強くなっているという。新日本はプロレス界の活性化を促せるか。業界の盟主の英断が注目される。