<プロボクシング:WBC世界ミニマム級タイトルマッチ12回戦>◇11日◇神戸ワールド記念ホール

 歴史を塗り替えた。プロ7戦目で世界初挑戦したWBC世界ミニマム級10位の井岡一翔(21=井岡)が、王者オーレドン(25=タイ)と対戦。2度のダウンを奪い、5回1分7秒TKO勝ちした。辰吉丈一郎、名城信男の持つ世界王座獲得の国内最速記録(8戦目)を更新した。元世界2階級王者・井岡弘樹氏(42=井岡ジム会長)を叔父に持つボクシング界のサラブレッドが、夢の頂点に立った。

 井岡の母美穂さん(42)も息子の王座奪取を喜んだ。16日の誕生日を前に、最高のプレゼントを受け取った。3兄弟の長男である一翔について「子どもの時は叔父さんのまねばかりしてました」と振り返った。2160グラムの未熟児(低出生体重児)として生まれたという。「2週間くらい保育器で育った。一緒に退院できずに心配したんです」との裏話を明かした。