<プロボクシング:WBC世界ライトヘビー級タイトルマッチ12回戦>◇21日(日本時間22日)◇カナダ・ケベック州モントリオール・ベルセンター

 元世界4団体統一ミドル級王者のバーナード・ホプキンス(米国)が、46歳4カ月の史上最高齢で世界王座奪取に成功した。昨年12月に引き分けたWBC世界ライトヘビー級王者ジャン・パスカル(28=カナダ)に再挑戦。頭脳的なジャブ、右カウンターなど手数と巧みな試合運びでポイントを稼いだ。王者の力強いパンチに何度もスリップする場面もあったが、常に主導権は死守し、3-0で判定勝ちした。94年11月にフォアマンがWBA、IBF世界ヘビー級王座を獲得した45歳9カ月の世界奪取最年長記録を更新したホプキンスは「50歳まで引退しない」と豪語した。

 加齢による体力低下はあるが、それを補うだけの絶妙なボディーコントロール、豊富な経験に裏打ちされたテクニックがある。昨年12月の前回対決でも序盤に2度のダウンを喫しながらもポイントを奪い返してドローに持ち込んでいた。王座陥落したパスカルも「彼は多くの技術、素晴らしい防御力を持っている。2度のファイトで多くのことを学んだ」と脱帽。ミドル級で数多くの伝説をつくった男が、年齢の壁を破り、またも歴史に名を刻んだ。