事務局長の不正経費騒動に端を発して混乱する日本ボクシングコミッション(JBC)が28日、事態収束の方向で一致した。都内で臨時理事会を開き、調査委員会による調査結果の報告をもとに今後の方針を確認。安河内剛事務局長(50)に不正経理による横領などの背任行為はないことが分かった。しかし組織管理で不十分な点があったとして、降格処分とした。安河内氏は理事職を辞任する意向で、今後の職務は、林有厚コミッショナーの判断に一任された。

 これにより、森田健事務局長代行(76)が同局長に就任。斎藤慎一専務理事(82)が専務を辞任し、秋山弘志理事(72)の専務理事就任が決まった。一時はJBCに代わる暫定的な管理団体の設置に動く構えを見せていた森田事務局長は「3つも4つも団体を設けず、JBCの1本で頑張る。職員にも今まで通りやってほしい。預かった辞表は破らせてもらうと伝えた」という。日本プロボクシング協会の大橋会長も「JBCを支持する。協会側も、これで安心して試合に臨める」と話した。