WBA世界バンタム級王者亀田興毅(24=亀田)は「肉食派男子」に変身し、肉体強化を図る。8月31日、東京・日本武道館で同級8位デビッド・デラモラ(23=メキシコ)と2度目の防衛戦を控え、13日に大毅(22)和毅(20)ら一家で沖縄合宿に出発した。

 5月のV1戦後から牛肉、豚肉、鶏肉などを中心とした食生活に変えたことを明かし「沖縄の肉はおいしい。どんどん食べて、体をバンタム仕様に変える」との目標を掲げた。石垣牛などが有名な沖縄で肉を食べ続けて筋力アップを図る意気込みだ。

 これまでは、好物の納豆でたんぱく質などの栄養を摂取していた。減量を楽にするためにも肉類を極力控えていた興毅だが「専門家に聞いたら脂身を取った肉は太らないとアドバイスを受けた。やっぱり肉を食べると獣になれる。次の試合までに、獣にならなあかんから」と肉食効果を期待した。

 沖縄合宿では下半身強化のために砂浜を走り込む。5日間の短期合宿だが、午前、午後の2部練習で走り続ける。「ボクシングの練習はせえへん。走って肉を食うだけ」とギラギラした表情。早くも興毅の目は猛獣の鋭さに変わろうとしていた。【藤中栄二】