WBA世界バンタム級王者亀田興毅(24=亀田)がK-1戦士のボクシング転向を呼びかけた。沖縄・名護市で合宿中の興毅は15日、自らの2度目の防衛戦(8月31日、東京・日本武道館)の前座としてタレントのボビー・オロゴン(38)の弟、元K-1戦士アンディ(28=平仲BS)がミドル級8回戦でデビューすると発表。「K-1選手がボクシングにきていい。ええんちゃう」と間接的に“勧誘”する姿勢をみせた。

 6月中旬からボクシングの練習を始めたアンディは今月8日にプロテストを受けて合格した。アマ経験なしもK-1で養った技術が日本ボクシングコミッション(JBC)に認められ、C級(4回戦)ではなくB級(6回戦)ライセンスを取得。所属ジムの平仲明信会長も「JBC森田事務局長がプロテストを見て6回戦の技術だと認めた」と解説。アンディも「K-1はやらない。ボクシングで稼ぐ」と意気込んだ。

 K-1は運営会社FEGの経営難で興行数が激減。ファイターは働き場所を失っているだけに、興毅は「ヘビー級でも若かったらこれる」と、ボクシングに転向するK-1戦士を待ち望んでいた。

 13日から沖縄・名護市入りした興毅はV2戦に向け、徹底した走り込みで下半身強化を続けている。宿舎近くのゴルフ場や砂浜などをダッシュ。弟の大毅、和毅、アンディ・オロゴンらと一緒に早朝にはロードワークも消化し「ボクシンググローブは一切、つけない。走るだけや」とバンタム級仕様の下半身作りに没頭していた。【藤中栄二】