<新日本:G1クライマックス>◇5日◇東京・後楽園ホール◇A、Bブロック公式戦9試合◇2000人

 2年ぶり2回目の優勝を狙う真壁刀義(38)が、若手のホープ内藤哲也(29)を破って2勝目を挙げた。雪崩式の岩石落としから、キングコングニードロップでとどめを刺し、14分27秒に片エビ固めで勝った。

 真壁が主役の座に戻ってきた。一昨年のG1で初優勝、昨年5月にIWGP王座を初戴冠した。だが10月に王座転落、その後は頸椎(けいつい)負傷で欠場するなど精彩を欠いた。

 相手の内藤はメキシコ遠征帰りで、隠れた優勝候補。30代半ばまで苦労を重ねて天下を取った真壁が、若きホープに現実の厳しさを見せつけた。真壁は「おめえら、目をおっぴろげて見ろ。これが現実だ」と大笑い。「験担ぎに(内藤じゃなく)無糖のコーヒー飲んで集中力バッチリだ。俺の前に立ちふさがるやつは、むちゃくちゃのギンギンにしてやる、俺には大きな野望がある」と主役復活宣言。2年ぶりの優勝へ向け、キングコングの野性がよみがえった。【小谷野俊哉】